町山智浩による『サマーウォーズ』の批評を聞きました。

とっても面白かった。

 

サマーウォーズ』は面白くて好きな映画なんですが、手放しで大好きじゃなくて、おもしろいけど文句も多い映画です。

展開が偶然とか馬鹿に頼ってて残念とか、アメリカの謝罪で済むのかとか、死人が出ないわけないだろとか、そもそも一元管理のシステムを作ることが間違ってるとかね。

でも面白いので、低くイライラしながら観ることがあります。

で、町山智浩は先輩のキャラに存在感が無いというようなことを言ってて、確かに!と膝を打ちました。

あと、ギャグが無いことを指摘してました。

前半にギャグを入れておけば客があったまり、後半はテーマに集中できるという手法があるんだそうです。脚本段階でギャグの薄い場合は、ギャグを外注に出すという手もあるんですと。

上岡龍太郎による『ロミオとジュリエット』も、前半はかなり強引に無関係な脱線のギャグが多く、後半は殆ど筋をなぞってました。速記された講談の『無法松の一生』はほぼ映画の筋をなぞるだけでギャグがなく、かなり引きこまれませんでした。でもCDの『ロミオとジュリエット』は前半にギャグ満載で面白かったです。あそこまで面白いと後半のストーリーが要らない気さえします。

町山智浩は前半ギャグ、後半シリアスという例に『となりのトトロ』を挙げてました。『サマーウォーズ』は面白そうな雰囲気はあるのに笑えなかったと言ってて納得。