2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

暗くて地味な印象

今売ってる文芸誌に、『裏声で歌へ君が代』の評論が載ってた。 趣旨は、「台湾独立の政府に、実はモデルがあったんですよ」ということ。 発売時はかなり取り上げられた割に、その後は殆ど評されずにいる本作を、見直そうというもの。 文壇のドンはもう亡くな…

何してんだ

昔は、と言っても1950年代くらいから60年代あたりまでの昔ということですが、 日本語でのポップスには海外のポップスの替え歌というか、メロディーやサウンドはほとんどそのままに英語の歌詞を日本語にして歌ってたのがありました。 例えばプレスリーの「監…

ひでえ話だった。

『菅原伝授手習鑑』の「寺子屋」の段を見ました。 と言っても舞台ではなく動画で。 今月の歌舞伎座「十月大歌舞伎」の夜の部でやるから、どんな話かいなと見てみたんですが、 ひでえはなしだ。 暗い面持ちで帰宅する源蔵、彼は菅丞相の息子菅秀才の首を春藤…

『伊勢音頭恋寝刃』の予習してます

今歌舞伎座の十月大歌舞伎でやっている「伊勢音頭恋寝刃」を動画で予習のつもりで見ました。 あらすじを取り違えていました。 福岡貢という侍が遊女にフラれたのでブチ切れて斬り殺し回ったという話だと思っていました。 もう身も蓋もないというか、何もそこ…

町山智浩による『サマーウォーズ』の批評を聞きました。 とっても面白かった。 『サマーウォーズ』は面白くて好きな映画なんですが、手放しで大好きじゃなくて、おもしろいけど文句も多い映画です。 展開が偶然とか馬鹿に頼ってて残念とか、アメリカの謝罪で…

カラオケのビデオと映画の間

『聖家族〜大和路』を見ました。 エレ片の映画です。 原作は読んでないんですが、ググッたところ、 殆ど『聖家族』の映画化で、舞台として『大和路』をところどころ持ってきていると思われます。 小説『聖家族』の舞台は長野県です。 あらすじ 画家のヘンリ…

車寅次郎は二度死ぬ

観ました『おとうと』と『おとうと』 幸田文の原作の『おとうと』は市川崑監督作品で1960年公開、 それを元にした『おとうと』は山田洋次監督作品で2010年公開。 作家の父が迎えた後妻が両手両足とリウマチであるために、家事一切を引受ざるを得ない…

よくできてました。

『サイドカーに犬』を見ました。 長嶋有による短篇小説「サイドカーに犬」の映画化作品で、原作は芥川賞候補作(受賞はその次の「猛スピードで母は」)。 30歳になった薫は弟と会ったことを契機に、弟と別れた幼い夏の出来事を思い出す。 母が出ていった夏…

豚で言うなら丸焼き。

『双蝶々曲輪日記』を見てきました。 歌舞伎です。 普段はブツ切りのを、今回はフルバージョンで。 豚で言うなら丸焼き。 ストーリーは、 遊女に惚れた男がいるが、 男には恋敵がいて、 男が贔屓にしてる相撲取りが恋敵を殺してしまい、 男が検挙する仕事に…

語源なんて関係ないんとちゃいまっか。

多和田葉子さんの講演会に行ってきました。 日常の言語観察と詩の言語という題でしたが、 例年通りけっこうずれてってるように思われました。 多和田さんのエッセイや講演は、 母国語ではなくて母語という表現が示すように、 言語が国家を前提とするようなイ…