何してんだ
昔は、と言っても1950年代くらいから60年代あたりまでの昔ということですが、
日本語でのポップスには海外のポップスの替え歌というか、メロディーやサウンドはほとんどそのままに英語の歌詞を日本語にして歌ってたのがありました。
例えばプレスリーの「監獄ロック」とかをささきいさおが日本語で歌ったり、
弘田三枝子が「VACATION」を日本語で歌ったりなどがありましたが、
そんなに替え歌が売れるんならということなのか、英語で歌ってた歌手が日本語で歌うという例もありました。
ニール・セダカとか、フランス・ギャルとか、そんなに多くもないけども、滅多に無いものでもない、しかしそれほど熱烈に受け入れられてたわけでもなく、かと言って全くの無視ってほどでも無かったみたいですね。今の評価ということなのか、「懐かしの」みたいなのでも大して取り上げられてないでしょう。
大して評価されなかったし相手にされなかった証拠に、本人歌唱外国語でのセルフカバーを指す言葉がないということが挙げられるかと思いまして、しかしたまーに海外受けを狙ってか外国語歌詞のポップスがありますが、昔のだったらんー、まあ、こういうのもあったかと聞いてられますが、最近のだとちょっと聞いてられないですね。
アヴリル・ラヴィーンの曲です。
「アノコハイマイッチー」とか歌うやつです。とくに評判を見てはいませんが、話題になったんでしょうか。(何してんだこの人)という、冷ややかな気持ちになってしまいますが、ファンだったら嬉しいんでしょうか。例えばエラ・フィッツジェラルドが日本語で歌ってたとして、あんまり嬉しくないですね。ははー、こんなのもあるねんな、くらいで、別段聞く回数が増えるということもまずないでしょう。
しかしながら、細野晴臣による日本語歌詞の「When I Paint My Masterpiece」はかなり好きな方です。これはかっこいい。「Hit The Road to Dreamland」の訳詞もけっこうかっこいいですよ。これはライブでしか披露してないかもしれないけれど。
で、またアヴリル・ラヴィーンなんですけども、「Hello Kity」って曲で「ミンナサイコーカワイイ」みたいなことを日本語で歌って、あと本編は英語なんですよ。もう(何してんだこの人)って呆れるというかなんというか。曲自体は最近の曲にある感じの、なんじゃこりゃってこともなく、古いってこともなく。無難とはこういうときに使うべきか。
となると、日本人歌手が日本語の歌詞の中に英語歌詞を入れてるのって、英語圏の人が聞いたら(何してんだこの人)ってゾッとしないんだろうか。
エネーチケーの番組だったか、日本人のシンガーソングライターが田舎のライブハウスで自作曲を歌って「どうですか」って反応を聞いたら、
「日本語わかんねえからなんとも。英語だったらまだ感想言えるわいな」
って言われてじゃあってことで滞在中に英語歌詞にして「うん、いいね」って言われてたような記憶があるんだけど、
一方で、日本人が英語で歌ってて「なんで英語で歌ってるの?お前ら日本人だろ」と言われてたのも見たことあるような気がする。
そんなたった二人のオッサン(おっさんだったと思う)の感想を「アメリカ人はこう考える」と一般化できるわけもなくて、いやもしかしたら「サイコーだよあんた!」って感想がじゃんじゃん出たら番組にならなかったって話かもしれない。
今日、友人が出てる芝居を見てきたんですけど、
正直に言って、つまらなかったなあ。
オムニバスだったんですが、せまい劇場でマイク使うとか(たまに絶叫する)、自作台本の朗読劇でしかもテープ使うとか、え?じゃあその場で朗読しないでもう全部テープでいいじゃん、みたいな不思議な舞台でした。
笑っていいのか、ギャグなのか、失敗なのか、下手だから剽軽に見えるのか、他の二人は靴を履いてるのになぜ一人だけ靴を履いていないのか。
演出なのか、ミスなのか。
狙ってるのか、偶然なのか。
謎の多い舞台でした。