年をとっても恋はするんですねえ。

映画日記になってるのは、実生活で書くべきことがほとんどないからであって、映画のことだけ書こうとしてるわけではなくて、生活の虚しさだとかいっちゃうけども、映画は好きですよ。

今日はウディ・アレンの『夫たち、妻たち』を見ました。

40半ばから50歳半ばくらいの二組の夫婦が離婚したり新しい恋人とうまくいかなかったり、それに触発されて潜在的な恋に気づいて夫と別れて付き合ったり、大学教授なのに21歳の女の子に惚れてキスしたりする話。

よく動く手持ちカメラとインタビューが特徴の、ドキュメンタリー風な作りでもある。手持ちカメラが映しすぎててドキュメンタリーなわけはないけども。

インタビューが挟まれることで、登場人物が何を考えてるか分かりやすい。パートナーには面と向かって言うことが思ってることとは違ってても仕方ないけども、インタビュアーには嘘はつかんだろう、と思って分かりやすく見てられる。

ウディ・アレン作品なのにコメディじゃなく、けっこうマジにアラフィフの結婚生活についての考察だった。

「過度に期待しないのが結婚生活のコツだ」みたいな台詞が二度出てきて、そうだよなと思う。

復縁した夫婦の答えはなんだか教訓物語のようだったけど、それまでのを見てきてるので、納得しちゃう。あんなかなり当たり前のことを平然と言われたらむかっとくるけどもね。

全体としてはフーンって感じでした。

年をとっても恋はするんですねえ。と思ったりした。

優秀な女子学生であるレインは、優秀なだけあってオッサンたちをメロメロにしてて、オッサンたちと深い交際までするようになったことで精神分析を受けるまでになっちゃってて、そいつはおかしかった。

『マンハッタン』でも似たような話がなかったっけ?ウディ・アレンが若い女の子に恋をして、フラれる話。『夫たち、妻たち』ではウディがふってるんだけども。

 

大江健三郎朝日新聞漱石の『こころ』について語ってた。

先生が殉じた「明治の精神」は「明治という変革の時代に生きた人間の精神」ということだと書いてあった。うろ覚え。

なーるほどでした。