パサージュで豆大福を買う。

パサージュで豆大福を買う。

 

パサージュってベンヤミンでお馴染みの言葉だけど、

フランス語であるせいと、思想家/批評家云々が未完の大著をものしたせいで、

アーケードのことだよなあと思ってるんだけど、いまいち自信ない。

よくは分かってなくても、見つけると体感したくなる。

通ってみたくなる。

これが、ベンヤミン先生の仰ってたパサージュなるものなのでは!と興奮してる。

 

今日も通ってきました。

自由が丘にあるヒカリ街とかいうところ。

迷って歩いてて、人が入っていく入り口が見えて何の建物だろと見てみたら、

パサージュぽかった。

 

で、そこにあった店で豆大福を買いました。

140円。

豆は少なめだけど、しっかり噛みごたえと味があって良かった。

 

パサージュだ、パサージュだと思いながら歩いてました。

 

出たところがわからなかったけど、自由が丘はよく迷うので気にしなかった。

名前は好きじゃないけども、この迷う感じはとても好きな街。

前の恋人と行った神社があって、むむむと曲がると飲み屋やらがたくさんある道で、急に階段があったりして、振り返ると鳥居があって(参道の両側に飲食店があるのか!)と興奮したり、

十字路でいきなり坂道になってて、それが「男はつらいよ」でお客を見送る江戸川の土手みたいになってたりして、

良かった。

 

写真の現像とプリントで行ったんですよ。

用事ができるというフィルムの良さを享受すべく。

 

できあがるのを待ってる間にいきつけのラーメン屋へ。

もう10年くらい通ってて、10年間も「ラーメン固め」だから、店員のおばちゃんに覚えられてる。

今日なんか、「あら、また背伸びた?」って言われて、もう殆ど親戚。

 

写真はよく撮れてました。

この前に帰省したときの、家族を撮った写真。

ばあちゃんばっかり撮ってた。

好きなんだなあ、と洗濯物を干してるところを遠くから近くから、上から下から何枚も撮ってて、そう思いました。

ばあちゃんはとても撮りがいがあるんです。

絵になる感じ。

佇まいがオリジナルで、写真がさまになる。

あと笑顔がいい。

ちゃんと笑ってくれるし、ピースもしてくれる。

動きも早くないから殆どぶれないし。

無駄な照れもない。

にしても撮りすぎだと思うから、やっぱ好きなんだなあ。

じいちゃんの写真も撮らないと。

 

カメラで遊ぶようになったとき、いろんなものを撮ってたけども、

最近は人ばかり。

いま昔のを見返してて、もっと人じゃないものを撮ってみようと思いました。

人を撮るように人じゃないものを撮っていて、もう10年以上も前の自分が撮ったものだけど、

なんだかあんまり変わってないような気もして、

というか、

あんまり進歩らしい進歩はしてなくて、ただ変化しただけのようで、

なんだかなあと思った。

 

デジカメよりもフィルムで撮るほうが今のところは面白い。

もっと人じゃないものも撮ろう。

何を撮ってるかよりも、どう撮れてるかのほうが重要に見えた。

どのフィルムで、どのカメラだと自分がぐっとくるのか。

やっぱライカ欲しい。