どうしたって『俺の空』
『知と愛』を読んでます。
ヘルマン・ヘッセの書いた小説で、
原題は『ナルチスとゴルトムント』。
ゴルトムントは小説内で、金口イオアンの「金口」のドイツ語訳であることが説明されてました。英語でいうとゴールドマウス。
途中までの筋は、
修道院に入ったゴルトムント、父の言いつけで修道院に入れられ、一生涯を信仰で終えるよう言い含められていた美少年だったが、
年長で大秀才のナルチスはゴルトムントの性格が自分と真反対の芸術家タイプであることを見抜く。
親友となったゴルトムントとナルチスが語り合う中で、ナルチスはゴルトムントに真の自分を見つけるよう言い、忘れさせられていた過去を探り当てることで、ゴルトムントを目覚めさせる。互いにひかれあうものの、学問という知の世界に属すナルチスと、女性に対する愛の世界に生きるゴルトムントは別れてしまう。
女性を知ったことで修道院を抜け出し放浪生活を続けるゴルトムントが見たものとは…。
女性を知った、放浪する、イケメンと三拍子揃えばどうしたって『俺の空』ですよね。
あっという間にホスト化します。
行く先々で小娘に人妻に、相手に合わせて喜ばれるように技術の限りを尽くします。
放浪しているゴルトムントの元へ女の方からやってきて、
さんざん気持ちよくされて、
「夫が待ってるから。ぶたれてもいいの」と帰っていく。
決して「ゴルトムントちゃん!どこまででもついていくわ!」とは言われず、
(なんだかなあ)と思うゴルトムント。
さすらいの都合のいい男ゴルトムント。
これ、放浪夜鷹ですよね。
風来坊男娼。
ちんぽで宿と食べ物といくらかのお金を得てあてのない旅をしているゴルトムント。
そりゃまあついていかんわな。
でも、ついていく人も実際はいるだろうね。
とっても面白いです。
思ったよりも長い。
ヘッセって面白いんですね。