途中まで読みました『自殺』
うーん死にてえと思ってて、そうだ今こそ読むべき本があったと本屋に駆け込んで買いました。
末井昭著『自殺』
読んでます。
なんかもっと暗い話かと期待してたんだけど、帯に講談社エッセイ賞受賞作とあって、
(オモシロかー)と牙を抜かれつつも、そのまま『マジックインムーライト』を見に行く気にもなれませんでした。
一緒に気になったデュルケームの『自殺論』は買わず、
そうそう、水村美苗の『母の遺産』の文庫版が出てて、
一番好きなシーンの、東日本大震災に言及するところを読みなおそうとしたら、
文庫版からはごそっと削除されてました。
新聞連載だから効果的だったのを、あまり時間をおかずにでた単行本では削除しなかったけど、時間経っちゃって変な感じになるから消したのでしょうね。
新聞連載ってこともわかるし、時期が近くて小説の世界がリアルに感じられて、ぞわぞわーっとしました。皮膚が薄くなってくみたいな感覚。
小説もなま物なときもあるんですね。
で、帰り道、『菊地成孔の粋な夜電波』を聴いてて、
電話で繋がったリスナーへの言葉が胸にしみました。
ホント。
自分は女の子には役不足だというリスナーに対し、「その子があまりに輝いて見えるからそう思うんじゃない?」と言ってて
これまたパーッと厚い霧の表層が晴れたようでした。
『自殺』読んでます。
まだ半分も読んでないけど、帯の言葉がうるさくて、さすがに捨てます。
いまのところグッときたのは、ヨブの引用部分の、
「神から幸福を与えられたのだから、不幸を与えられても受け入れよう」
みたいなところ。
凄い考えもあるもんだなと、聖書を読んでみたくなりました。こういうところから、はまってくのかと思うと怖くてまだ読めないけども。
『自殺』はすごいぞすごいぞーみたいなことをツイッターで読んでたけど、
んー、こんなもんかなという感じです今のところ。
惹句とかによる期待値が高すぎて、ああ、高すぎて。
そんなこと思ってるわりにめちゃくちゃ線引いてたりしますけどね。
黄色の蛍光ペン使ってるんで、かなりまっきいろ。
いじめって、いじめる側にとっては癒やしなんだという説は、なるほどでした。
アラーキーが見抜く話とか読んで、天才アラーキーに会ってみたい!と強く思ったし、
著者の来歴にも興味津々です(どうやって編集者になったんだろ)。
世間サマという概念には唸らされました。こういうやついるいる、っていう。
あと「窓」があると良いってのは本当に感じます。今はかなり無い。
昔の恋人が自殺したって人の話、なんだか我が事のような気がしてます。
このまま読んでると徹夜しちゃいそう。
ついつい読んじゃいますね。巻を措く能わずトイウヤツ。
自殺しようなんて思ってる人はブログ書くといいんですと。
色んな思いがあるだろうと。
全然関係ないけどさ、最近、女性が書いたエッセイで「フムフム」って言葉がやたらと題に使われてませんか。
聞き書きみたいなやつで、色んなとこに行って様々な人にお話を聞いてきました系のやつ、
3っつくらい「フムフム」って使われてないですかね。
なんかなーって。
自殺相談に電話かけたんですよ。
人と話したくて。
気づいたら今日は一言も声を発してなくて、別に驚きもしなくてため息。
これこれ〜孤独ってやつじゃん〜と冗談めかしてはいくらでも言えますけどいくらも癒えませんよねって言葉遊びしてもなんもスッキリしなくて、
そうだ自殺相談に電話だ!と思ってかけたんですが、
でねえの。
まいったね。
話したい、聞いてほしいんだけど、実際何話していいかもの凄く迷うわけ。
こっちゃあもっとハードコアなやつばっか聞いてるわけ!ふられたぐれえで泣きごと言うな!とか言われたらもう死んじゃう><みたいに思って手がブルブルですよ。
ふざけてんじゃないのよ、そう書いちゃうだけで。
漢文調で書けたらまだ心境の糞真面目さが反映されると思うんだけど、
學はねえし。
で、たぶん電話で一から話してたらわけわかんなくなると思うわけ。
本人がわかってないことを人に話すから、すっきりするんだろうけど、
またこれが言いたくもないのに冗談とか言っちゃうわけたぶん。
宮沢賢治のパロディとかいれながら(?)みたいな反応されて、
あー失敗した、生まれて。みたいなこと挟もうと思いついても(不謹慎かな)とやめちゃいそうで。
首吊りは完遂率が高いらしいですよ。しかも30秒で脳が麻痺すると。
そりゃあ国家が採用するわな。
でも仕上がりが汚いんですと。なにも死のうってのに綺麗汚いを気にすることはないんだけどね。
『自殺』は自殺というテーマの周辺をうろつきつつもかなり末井昭自伝という体裁です。
それが良いって気もする。
やっぱ編集者としてガンガンに成果を出してきた人はモテるんだね。
開いた口が広がらないほどアゴがガックガクに驚愕ですよ。
そんでふられない。むしろ離れてくれなくて困るという魅力があるらしい。
すごい。
すごい。
すごい。