男らしさを教えやう

グラン・トリノ』観ました。

カッコ良かった!

 

感想とか『アメリカンスナイパー』の批評とかで触れられてることからして、

もっと戦争トラウマ映画なんだと思ってました。

父親たちの星条旗』を朝鮮戦争に置き換えただけの、もっとストレートにPTSDなんだと思って観たらば、

全く違うんでやんの。

期待が外れて良かったです。

もっとずっと戦争がトラウマな主人公だと思ってました。

フォレスト・ガンプ』の「ベトコーン」って言う元軍人みたいに。

でもさすがに違った。

というか、父親代わりとか男らしさ教室とかがぐっときました。

ラストはてっきり銃をぶっ放してスカッとするんだと思ってました。

公式HPを後で観て、惹句に納得。観る前に目にしてなくて正解。

映像の青緑がかってるのも綺麗でした。

 

男同士の会話の、実践編があまりに常識的でおかしかったです。

 

「アメリカ性」について何か言いたくなる内容でした。

ディランがthings have changedを歌ってるCMってフォードだっけ、とにかくアメリカの車で、

we will build your carって言ってるくらいにアメリカにとってのアメリカは車の国で、

ちなみにそのCMでアジアはケータイを組み立てる国でした、たしか。

映画の題名が車で、

親しむきっかけが車で、

主人公の苗字が車で、

男同士の話題も車で

形見分けも車でした。

さすが車大国。

日本の田舎もきっとこんなだよね。

地方のマッチョな世界は女と車で出来てると思う。

面倒な先輩に捕まっちまうのって日本でもありそう。

さすがに人種的対立までは地方都市じゃないとないか。

先輩の面倒さは日本でも起こりえるリアリティのドラマは移植可能だろうけど、

さすがにラストの立ち向かい方はアメリカンですよね。

あれはやっぱりイーストウッドじゃないとね。

 

そうそう、ヤムヤムを口説かないときの説教の中で、

「地球上で最高の女性と結婚した。生涯で一番の幸せだ」みたいなことを言ってて、

よかったなって呆れました。

アメリカンらしいやと。

 

別に戦争ものに絞ってるわけでもないのに、戦争関連映画を続けて観てしまいました。

 

アメリカン・スピリット、戦争、男らしさという三題噺なら、

グラン・トリノ』も『アメリカン・スナイパー』もできちゃうのではないでしょうか。

 

 

小三治師匠の落語を聞いてきました。

もう夜の部はじまりから殆ど満員でした。

初めて生でみたけど、良かったっっす。

無理だろうけど、もっと空いてるときに観てみたい。