2014-01-01から1年間の記事一覧

『ホテル・ニューハンプシャー』の古典落語版

『幕末太陽傳』を見ました。 フランキー堺が主演で、脇役で石原裕次郎が出ている、落語をつなげて作った映画。 不思議な面白さでした。 物語は、居残り業をしている佐平次が、相模屋という女郎屋で、落語を元ネタに繰り広げるエピソード集で、更に幕末の攘夷…

何と答えたら

褒められたときって何とこたえますか? 特に容姿なんかに対して言われたとき、 どう返すと無難なんでしょうか。 先輩と会ってたんですよ。 で、相変わらずお綺麗ですねと言いましたら、 そういうときの返しようを最近考えたのよ、ちょっと言ってみて、と言わ…

君は三原色

ダブルデートってしたことありますか? ダブルデートどころかデート自体を久しくしていないのですが、 有難いことに友人からダブルデートしようという連絡が来て二つ返事しながらも半信半疑でおりました。 初めてかけられるドッキリなのか、本当のダブルデー…

暗くて地味な印象

今売ってる文芸誌に、『裏声で歌へ君が代』の評論が載ってた。 趣旨は、「台湾独立の政府に、実はモデルがあったんですよ」ということ。 発売時はかなり取り上げられた割に、その後は殆ど評されずにいる本作を、見直そうというもの。 文壇のドンはもう亡くな…

何してんだ

昔は、と言っても1950年代くらいから60年代あたりまでの昔ということですが、 日本語でのポップスには海外のポップスの替え歌というか、メロディーやサウンドはほとんどそのままに英語の歌詞を日本語にして歌ってたのがありました。 例えばプレスリーの「監…

ひでえ話だった。

『菅原伝授手習鑑』の「寺子屋」の段を見ました。 と言っても舞台ではなく動画で。 今月の歌舞伎座「十月大歌舞伎」の夜の部でやるから、どんな話かいなと見てみたんですが、 ひでえはなしだ。 暗い面持ちで帰宅する源蔵、彼は菅丞相の息子菅秀才の首を春藤…

『伊勢音頭恋寝刃』の予習してます

今歌舞伎座の十月大歌舞伎でやっている「伊勢音頭恋寝刃」を動画で予習のつもりで見ました。 あらすじを取り違えていました。 福岡貢という侍が遊女にフラれたのでブチ切れて斬り殺し回ったという話だと思っていました。 もう身も蓋もないというか、何もそこ…

町山智浩による『サマーウォーズ』の批評を聞きました。 とっても面白かった。 『サマーウォーズ』は面白くて好きな映画なんですが、手放しで大好きじゃなくて、おもしろいけど文句も多い映画です。 展開が偶然とか馬鹿に頼ってて残念とか、アメリカの謝罪で…

カラオケのビデオと映画の間

『聖家族〜大和路』を見ました。 エレ片の映画です。 原作は読んでないんですが、ググッたところ、 殆ど『聖家族』の映画化で、舞台として『大和路』をところどころ持ってきていると思われます。 小説『聖家族』の舞台は長野県です。 あらすじ 画家のヘンリ…

車寅次郎は二度死ぬ

観ました『おとうと』と『おとうと』 幸田文の原作の『おとうと』は市川崑監督作品で1960年公開、 それを元にした『おとうと』は山田洋次監督作品で2010年公開。 作家の父が迎えた後妻が両手両足とリウマチであるために、家事一切を引受ざるを得ない…

よくできてました。

『サイドカーに犬』を見ました。 長嶋有による短篇小説「サイドカーに犬」の映画化作品で、原作は芥川賞候補作(受賞はその次の「猛スピードで母は」)。 30歳になった薫は弟と会ったことを契機に、弟と別れた幼い夏の出来事を思い出す。 母が出ていった夏…

豚で言うなら丸焼き。

『双蝶々曲輪日記』を見てきました。 歌舞伎です。 普段はブツ切りのを、今回はフルバージョンで。 豚で言うなら丸焼き。 ストーリーは、 遊女に惚れた男がいるが、 男には恋敵がいて、 男が贔屓にしてる相撲取りが恋敵を殺してしまい、 男が検挙する仕事に…

語源なんて関係ないんとちゃいまっか。

多和田葉子さんの講演会に行ってきました。 日常の言語観察と詩の言語という題でしたが、 例年通りけっこうずれてってるように思われました。 多和田さんのエッセイや講演は、 母国語ではなくて母語という表現が示すように、 言語が国家を前提とするようなイ…

「ヤサシイデスネ」

大学院の友達に会いました。 会う前から腹立ててて、もうずっと止そう止そう、もっと腹立てるだけだと思ってたんですが、 意思の弱さでしょうね、会ってしまいました。 いらいらしてるか、いらいらが表面に現れてないかの二通りしかなく、 うわー楽しいな、…

末広亭がつまらなかった

木ノ下歌舞伎っていう、歌舞伎を翻案して現代劇にする企画があるんだけども、 その主催者が橋本市長による文楽批判ツイートに対して批判してたのを読んだ。 橋本市長は三谷幸喜による新作文楽を引き合いに出して、 一方大阪の文楽は伝統でございと工夫も何も…

自分の性格の悪さにもいらつくわ

久しぶりに腹がたった。 いや、寄席に行ってつまらなくてなんだこれは!とか 歌舞伎を見に行って花道が全く見えなくてどうなってんだ!とか、 そういう小ぶりの怒りはあるのだけど、そうでなく。 至近距離の人間関係に於いて、カッとして、 しばらくその火が…

オモシロ好き

映画見てきました。 『哀悼の石』っていうギリシャ映画。 銀座エルメスの文化事業で、無料で見られるので行ってきた次第。 何が何だかさっぱり分からず(ワテホンマニヨイワンワ)、 一時間半をとても長く感じました。 というだけでは感想にならないので、 …

ダサいタイトルだし

『恋はデジャブ』を見ました。 『となりのサインフェルド』のヒロインが出てるラブコメですが、 宗教的な解釈がされることもあってかインテリにも人気のハリウッド映画です。 いけすかないテレビの気象キャスターが田舎の気象イベントの中継に行くと、 何故…

胸糞悪いの見ちゃったなあ

『大江戸りびんぐでっど』見ました。 クドカンによる作・演出の歌舞伎。 笑えるのは笑えるけども、 ストーリー展開がゆるくてふわふわしてた。 江戸にゾンビが発生するが、 手懐けようがありゾンビの派遣会社を設立して儲ける半助。 実は半助は江戸に出る際…

ハマちゃんだからしかたないか。

映画見ました。 『僕達急行 A列車で行こう』 森田芳光監督の遺作。 東京の大手企業で働くコマチ(マツケン)が九州に転勤になると、 九州に遊びにきた小玉(瑛太)と共に、 ソニックフーズの社長(ピエール瀧)と知り合い、 そのコネで仕事がうまく運ぶ、と…

ああこわい。

本読みました。 村上春樹の、ポスト『アンダーグラウンド』、題忘れた。 地下鉄サリン事件の被害者への聞き書きが『アンダーグラウンド』で、 それの加害者版そのまま、ではなく(実行犯への聞き書きになってしまうので)、 加害者側の、オウム関係者への聞…

『幕末純情伝』見ました。

『幕末純情伝』見ました。 つまんなかったー! 沖田総司が女っていう設定の龍馬/新選組モノ。 歴史の流れについては史実に沿わないタイプだけども、 まあこうなってたとしたら、歴史がこうなってたって可能性として観るほうがマシ。 なんだけど、 つまらな…

三日に渡る手の込んだ勧誘

久しぶりに知り合いに会ったらマルチ商法のセミナーだった。 暫く前に一人旅をしていました。 ふらふらと金と路線と気分とで行き先や滞在期間を決めるという、いい気なもので今以上とのんきだったんだなあと思う。 京都に住んでいた友達の引越しを手伝いに行…

好意の精一杯

『グリード』『たまたま』『結婚哲学』を見ました。 『思い出のマーニー』も。 『グリード』はエーリッヒ・フォン・シュトロハイム監督作品。 もともと9時間くらいの映画を2時間半弱にしたもの。 グリードの意味は強欲とかで、キリスト教の七つの大罪の一…

戦前の時代劇ブーム

『人情紙風船』と『丹下左膳 百萬両の壺』と『赤西蠣太』を見ました。 三本とも、戦前の時代劇です。 『人情紙風船』は、落語の「髪結新三」を脚色したもの。 ざっくり言うと、やくざもんがいいとこのお嬢さんを誘拐して、身代金をとる話。 落語ではそうなん…

相槌から、意見のようなものまで。

盆に帰ったときに、首相の靖国参拝云々について中国がメッセージをどうのこうのというニュースをやってて、 じいちゃんが「A級戦犯なんて祀ってるからだ。あれだけ出しておけばいいんだ」と言って、 その意見に対してわたしが、 「戦犯ということは戦勝国が…

観客は役者を見に来てるんであって、物語に惹かれてるわけじゃない。

映画を見ました。 『ブリキの太鼓』です。 ドイツ映画で、ノーベル賞受賞作家のギュンター・グラスによる原作。 しかも、ギュンター・グラスが脚本も書いてるという。 あらすじは、 第一次世界大戦後、ダンツィヒで生まれたオスカルは3歳で成長するのをやめ…

べべんべん

「女の人生を変えるのは大抵恋か仕事です」 というコピーを昔見て、 そのころはそんなもんかと思ってた。 まさか自分が仕事をして、しかもすぐに辞めて次を捜すようになるとは、 その時はもちろん思っていなかった。 震災で人生を変えざるを得なかった人もい…

きてた

友人が生きてて久しぶりに連絡きた。 仕事始まる直前に連絡途絶えて、 仕事辞めると決まって残務処理してるところでのカムバック。 はかったのか偶然なのかはたまた運命か。 いずれにせよ、仕事やめちゃうんだなあと感慨深い。 まるで他人事のように。 『私…

夏のゾッとした話

フェイスブックで友達の友達が結婚したことを知って、物凄く驚いた。 結婚するような年齢なんだけど、 あんまり周りはしてなくて、 仲いいのが一人結婚してるんだけど はえーなーくらいにしか思ってませんでした。 ところがぎっちょんちょんですよ。 彼は大…